そばにいるパートナーを通じて、女性と男性の性的欲求、衝動、反応、行動にちがいがあるということがなんとなくわかっているという方、多いかと思います。
もちろんそこには同じ性別でも個人差という濃淡や、年齢による甚大な変化はありますが、それでも性のあらわれ方を、ヒトという生物のオスメスの違いとして理解することは、ふたりの平穏に役立つと感じています。
それを知らないことによる、どうしてあなたはそんなにイキナリなのや、どうして君はそんなにシタガラナイのや、ほかに考えることないのや、まんぞくできなーい！などのイキちがいが軽減されるかもしれませんからね。
性のちがう相手をじぶんと同じ性のレンズで見通して、こういう風に決まっているとか、そんなはずじゃないと憤ったりすることは、とても単純だし、ランボウすぎます。
最近読んだアメリカの女性神経精神医学者ローアン・ブリゼンディーン著「女性脳の特性と行動」。
ゆれ動くホルモンにモミモミされながら生きている女性と、ほぼ一定のホルモンをもつ男性とでは世界の見え方がちがうことや、ホルモンが女性の脳や行動に及ぼす影響が詳しく書かれていて、とても勉強になりました。
例えば、男性女性ともに、性的欲望の引き金となるホルモンーテストステロンが、平均して男性は女性の１０～１００倍あることや、
胎内８週目に男性はテストステロンの増加によって、コミュニケーション中枢の細胞の一部が破壊され、性及び攻撃中枢の細胞が増え、（その影響を受けない女性は言語や情動をつかさどる領域の細胞を発達させる）出生後のテストステロンラッシュの影響もあり、男性の脳は性的衝動に関与する部分が女性の２倍半あるということなど。
これだけでも、男性の性的欲求は女性のぼんやりと思い浮かべる範疇をこえていることがわかるんじゃないかな。
女性が、男性の射精しないことによる性線と前立腺の圧迫感に想いをはせることはむずかしいのですが、それは、ある男性曰く「そうだね。それをするなといわれたら、とくに若いときは、下痢を止めろといわれるのと同じくらいの感覚だね」というくらいの切迫感があるらしいのです。
だから、女性がごじぶんの性的欲求の延長線上にパートナーの性を並べて、セックスなんてしなくてもいいし、よそでするのは絶対にダメだし、そのうえ、スクリーン上の（わたし以外の！）女性を見ながらの行為もやめてほしいという方、ときどきいらっしゃるのですが、それはたいへん酷な話しですし、性のちがいをきちんと理解してくださいとお伝えしています。
もちろんその反対の、男性が女性の性を知るということも必要不可欠です。
男性のような簡単にオーガズムに達することができる性ではなく、少しでも不安なことがあったり、身体が冷えていたり、隣の部屋で寝ている子どもが気にかかったり、パートナーに対する信頼感が十分でないと、気持ちよくなったり、オーガズムを得ることがむずかしい性であるということ、男性がじぶんのリズムや早さで達すると、女性のオーガズムは追いつかないということなどの理解は必要です。
生命を産み出す力がある性のエネルギーは男女ともにとても力強いのですが、特に男性の性は、女性の性とはちがい、買い物や娯楽、趣味や友達とのおしゃべりなどで発散させる（本当は違うエネルギーなので、私はごまかすと解釈していますが）ことができず、満たされない性は強い怒りへと変化する可能性を秘めています。
だからといって、その怒りがうっすらとでもみえてしまうと女性はますますとまどい、逃げだしたくなくなってしまうことがおこるのですが、、、。
怒りはふたりを引きはなす力となって働いてしまいます。怒りをもったり、もたれたりする相手に触れたり、笑いかけることはむずかしいですよね。
わたしたちは同じ人間だけれどもちがう性に住んでいて、ちがうからこそ仲良くしたいのならば、知識はとても役に立ちます。
相手の性を知ることもそうですが、じぶんの性を理解することもふたりの関係においてとても大切です。「女性脳の特性と行動」おすすめです。
写真は南インドのタマリンドの酸味の効いたフィッシュカレー。マスタードシード、カレーリーフ、チリ、ブラックペパーたっぷり、クミン、コリアンダー、ターメリック、ココナッツ、ジンジャーガーリックペースト、今回は真鯛で作ってみました。
鯛の濃厚さがスパイスと相性がいい！
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spice+arts やましたのぶこ
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